2016年6月27日月曜日

断層粘土おちょこ

野外調査の休憩時間に,気分転換に断層粘土(断層活動で岩盤が擦れ合ってできた粘土,断層ガウジとも言う)でお猪口(おちょこ)を作成したりしてます.下の写真は岐阜県飛騨高山地域にある活断層の一つである,「跡津川断層」の断層粘土で作ったおちょこです.



黒っぽくみえるのは,断層運動によって断層粘土ができる時にグラファイト(石墨)が農集したためと考えられています.同じ跡津川断層でも花崗岩(御影石)がもとになってできた断層粘土は白っぽくなります(下の写真).


これで調査地の地酒を楽しんだら格別かも...と思いながら,調査中は断層のすべりメカニズムや地震発生メカニズムを考えたりしています.おちょこは,ホームページで詳しく紹介しています(随時更新予定です).

断層粘土・断層ガウジは,断層が滑った時に深さ数kmの比較的浅い深さにできる断層岩です.より深いところでは,カタクレーサイト,マイロナイトという断層岩が形成されます(下の図は大鹿村中央構造線博物館webより).深さの違いで断層岩のタイプが異なるのは,地下は深くなればなるほど圧力と温度が上昇するためと考えられています.


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