2016年6月27日月曜日

断層粘土おちょこ

野外調査の休憩時間に,気分転換に断層粘土(断層活動で岩盤が擦れ合ってできた粘土,断層ガウジとも言う)でお猪口(おちょこ)を作成したりしてます.下の写真は岐阜県飛騨高山地域にある活断層の一つである,「跡津川断層」の断層粘土で作ったおちょこです.



黒っぽくみえるのは,断層運動によって断層粘土ができる時にグラファイト(石墨)が農集したためと考えられています.同じ跡津川断層でも花崗岩(御影石)がもとになってできた断層粘土は白っぽくなります(下の写真).


これで調査地の地酒を楽しんだら格別かも...と思いながら,調査中は断層のすべりメカニズムや地震発生メカニズムを考えたりしています.おちょこは,ホームページで詳しく紹介しています(随時更新予定です).

断層粘土・断層ガウジは,断層が滑った時に深さ数kmの比較的浅い深さにできる断層岩です.より深いところでは,カタクレーサイト,マイロナイトという断層岩が形成されます(下の図は大鹿村中央構造線博物館webより).深さの違いで断層岩のタイプが異なるのは,地下は深くなればなるほど圧力と温度が上昇するためと考えられています.


2016年6月14日火曜日

縦のシマシマ

先週は,新潟県中越地域(長岡市や小千谷市の周辺)での地質調査でした.

ここでは現在も地層が曲がりつつある「活褶曲地域」と言われていて,日本列島でも有数の歪みが集中している地域です.実際に,この地域で,2004年新潟県中越地震,2007年新潟県中越沖地震が起こっています.



通常,地層は水平に堆積していくのですが…この小千谷市片貝地区の写真の露頭(採土場)は,縦にシマシマが見えます.これは横からの強い力で曲がったために地層が90度回転していると考えられています.イラストの赤い四角で囲まれたところが写真の露頭の位置です.



ちなみに,この地区の住民の皆さんからは,「地層は縦にシマシマになると思っていた」と聞いたことがあります.この写真のシマシマを見ればそう思ってしまいますね.この片貝地区では,毎年9月に片貝まつりの花火大会が開催され,世界一の大きさ「四尺玉」がこの縦にシマシマになっている土地から打ち上げられます.

片貝まつりについて:

2016年6月11日土曜日

地質学会東京大会巡検の案内

日本地質学会会員の皆さんへお知らせです.9月開催の日本地質学会東京・桜上水大会(日大文理学部,東京都世田谷区)の巡検について,昨年度より巡検準備委員長を担当しています.東京・桜上水大会では11コース(日帰り3コース,宿泊8コース)を設定しました.8月8日(金)締切です.
宿泊コース:8コース
  • 丹沢衝突帯
  • 浅部付加体,房総半島南部付加体
  • 葉山—嶺岡帯
  • 関東山地北縁,ナップ
  • 秩父帯北帯
  • 吾妻渓谷,変質火山岩類
  • 伊豆南部,新第三紀浅海底火山活動
  • 富士山

日帰りコース:3コース
  • 教師向け巡検
  • 上総層群,テフラ
  • 関東地震隆起,津波堆積物

詳しくは,大会HP(http://www.geosociety.jp/tokyo/content0021.html)をご覧下さい.また,東京・桜上水大会では,11コース以外に,関連行事として「家族巡検」,「防災施設見学」も企画しています.